2025度愛媛大学ジュニアドクター育成塾入学者選抜試験について(出題意図)

2025年度の愛媛大学ジュニアドクター育成塾入学者選抜試験には200名を超える応募をいただきました。たくさんのご応募、どうもありがとうございました。

選抜試験Aは発達段階を問わず科学に関する事物・現象に対する理解や因果関係を考える思考力などを測定することを目的に作問しました。各問いの概要は下記の通りです。

1⃣ では,振り子について対照実験の設定と実験結果の読み取り,考察について考える問題でした。学年段階があがるについて正答率が上昇していて,対照実験について身についていっていることがよくわかりました。

2⃣ では,家庭科の料理に関する問題でした。料理は化学反応と捉えることができます。日頃からなぜその順番で処理をするのかなど疑問にもつことでいろいろなことを科学的にみる心が育つと思います。だしの取り方など家庭科の教科書をもう一度確認してみましょう。

3⃣ では,回路を考える問題で電気がつくかどうか確認する問題でした。組み合わせなどきちんと整理しながら考えることで正解が見いだすことができるのではないかと思います。

4⃣ では,科学的とはどういうことか,博物学から生物学へ変わっていく科学史を含めて考える問題でした。説明されている条件をうまく適用することで花式を答える問題でした。

選抜試験Bでは,フローチャートの書き方を理解して,自動装置を発案する問題でした。フローチャートを丁寧に設定し,本来の目的からそれない装置の作成を提案できるかを評価の観点としました。もちろん,既存の装置をそのまま書いている受験者もいましたが,独創的な装置の提案も見られ,これからの社会を切り拓くことが期待できる回答も多く見られました。

今回、非常に多くのご応募をいただきましたが、残念ながら施設や機材の都合で多くの受験者のご希望に沿うことができませんでした。しかしながら、このような試験では受験者のすべての能力を知ることはできません。試験結果は、あくまでも1つの側面での評価の表れにしかすぎないのです。今回の結果で科学に対する興味を失う人が出るようなことがあれば我々にとっては不本意ですし、地域や日本にとっても大きな損失です。愛媛大学ジュニアドクター育成塾には「インターネット受講生」という、講座を限定のWeb配信で見ることのできる制度もありますので、是非そのような制度も利用して探究する心を持ち続けてください。

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