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チームスペシャリスト養成講座 [教育相談]開講!!

【1日目】9月26日(土)

 午前中は、まず、本大学の山内孔氏から、「教育相談の理論と実践」と題して、教育相談の基本的な考え方について講話がありました。教育相談は、「全ての児童生徒を対象として、全ての教師が、いつでもどこでも行うもの」というお話に、教育相談について再確認することができました。そして、「良いところ探し」や「例外探し」「見方を変えること」など、また、「聴く」よりも「訊く」ことで自分を振り返らせることなど、具体的な教育相談のポイントを教えていただきました。講義の終盤には、3人グループに分かれてロールプレイを行いました。相手の言語情報や非言語情報に合わせるペーシングという手法を使いながら、具体的な場面をとおして、さらに理解を深めることができました。

次に、松山市立小野中学校長の梅木寛氏に「教育相談における保護者対応のあり方」についてご講話をいただきました。家庭との連携には、信頼関係の構築が不可欠です。そのために、家庭との連絡を密に取ること、足を運ぶこと、言いたいことを言うのではなく、言わなければならないことを言うことなど、実際の具体的場面に基づいてお話いただきました。また、ある防虫剤メーカーのCMをもとに、クレーム対応について考えました。何人かの参加者が実演をしましたが、様々な対応があることに気付かされました。保護者への対応においても、リレーション(関係性)づくりのために、カウンセリング手法を使いながら信頼関係の構築を目指していきたい思います。

午後は、松山市立河野小学校長の岡井博之氏に「温かい人間関係に基づく教育相談」と題して、「選択理論心理学」についてご紹介いただきました。選択理論心理学は、「脳の働き方」を説明し、幸せと夢を育むために「人間関係を築く習慣」を勧める心理学で、アメリカの精神科医ウィリアム・グラッサー博士が提唱したものだそうです。人間関係を築く習慣には、傾聴する、支援する、尊敬する、励ます、信頼する、受容する、交渉するなど合わせて7つの習慣があるということです。逆に、批判する、責める、文句を言う、ガミガミ言う、脅す、罰する、褒美で釣るなどは、人間関係を壊す習慣ということでした。自分のこれまでの子どもへの対応を振り返り、人間関係を築くことの大切さを再確認することができました。

最後の講義は、宇和島市立城南中学校長の山本浅幸氏に「各関係機関との連携を図った教育相談」という内容のご講話をいただきました。城南中学校の実践例として校内の教育相談体制づくりや種々の関係機関との連携について紹介いただきました。適応指導教室「わかたけ」との連携や「いじめ防止基本方針」の地域への発信など、大変参考になりました。また、教科横断的で系統的な学習として、「性的自己決定力」を育む「こころまじわうプロジェクト」のカリキュラム開発をしているということでした。外部講師とも連携し、学級活動を軸に様々な教科において関連した授業が計画されています。このプロジェクトは城南中だけでなく、全市的に発展させていく予定だそうです。

豊富な経験をお持ちの先生方の講話には力強さがあり、話に引き込まれました。教育相談の知識や技能を学ぶことはもちろんのこと、ポジティブな気持ちになることもできました。2日目の講座は、10月24日(土)の予定です。

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