授業レポート第4回【教員研修プログラム開発演習】
集中講義「教員研修プログラム開発演習」は、スクールリーダーとして、教員のニーズを捉えた新たな研修を生み出し、効果的に実践する能力の基礎を培うことねらいとしています。
この講座は、四国内の教職大学院との連携による授業で、1日目、2日目は、オンラインによる「双方向型遠隔授業」の形でした。3日目の今回(11月7日)は、開発したプログラムの報告会として、愛媛大学のICTクラスルームに集まって対面型で行われました。
今回は、その授業の様子をレポートします!
研修プログラムの報告(発表)は、①人材育成研修(愛媛大学)、②コンプライアンス研修(鳴門教育大学)、③業務改善研修(愛媛大学)の順で行われ、参加者が実際に研修を体験するワークショップ形式で進められました。
「人材育成研修」は、若手教員のOJT研修に関するものです。研修プログラムは、授業公開・参観、講話、ワークショップ、座談会など、ニーズに応じた内容で、年間14回の研修で構成されています。研修の中には、学校適応感尺度「アセス」の分析が取り入れられています。報告会でも、アセスを分析し子どもへの支援策を考える体験をしました。毎回行っている研修の評価結果から、若手だけでなくベテラン教員の成長やチームの同僚性を高めることにつながっていることが報告されました。
「コンプライアンス研修」は、教職員の不祥事を未然に防ぐための管理職対象のプログラムです。内容としては、最近の不祥事事案から学ぶ研修や「ヒヤリハット」を洗い出したりストレス解消法を紹介し合ったりするワークショップなどがあり、参加者も実際に体験しました。不祥事の根絶のみでなく、信頼される学校・教職員づくりのために、「風通しの良い職場環境」を協力してつくること、教職員としての「誇り」と「自覚」を持つことが目指されていました。
「業務改善研修」は、アンケート調査結果を職員にフィードバックする「サーベイ・フィードバック」の理論を活用した内容でした。アンケート結果を見える化し、そのデータに向き合って対話をし、未来づくりのためのアクションプランを練ります。参加者も、児童の生活調査や教員の意識調査などのアンケート結果を基に、改善策を話し合いました。実際の学校現場でも、授業を参観し合う場の設定やこの理論を活用した研修を取り入れていく予定だということです。
報告会の後、交流会が開かれました。短い時間ではありましたが、大学の枠を超えて学んだ者同士の温かいつながりを感じるとともに、授業での学びをさらに深めることができました。