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チーム学校スペシャリスト養成講座 教育相談 最終回 

チーム学校スペシャリスト養成講座[教育相談]3日目が、11月28日(土)に開かれました。今回の講師は、前回に引き続き、愛媛大学の信原孝司氏、愛媛県公立学校スクールカウンセラーの徳田美保氏、今治明徳短期大学の寺川夫央氏です。愛媛県内でコロナウィルス感染が拡大しているため、講座はオンラインでも配信されました。

まず、信原氏から「チーム学校と教育相談のあり方」と題して、不登校や発達障がいなど、子どもの問題の視点からの講話がありました。不登校は年々増加しています。教室外登校や本当は登校したくない仮面登校などの「隠れ不登校」を入れると44万人と言われていて、その問題の背景は多様化しているそうです。発達障害についても二次障がいへの対応や保護者への支援など、大きな困難さがあるということでした。大勢の子どもたちが支援を必要としているという現実を再確認しました。児童養護施設を支える人々を描いたドキュメンタリー番組も紹介され、子どもを支援する人の存在の大きさと必要性を強く感じました。

 徳田氏の講話は、「チーム学校と教育相談のあり方を考える」というもので、困難を抱える子どもたちへの実際のかかわり方について、経験に基づいた内容でした。学校で行われている教育相談は、問題が起こってからの対症療法的な対応が多く行われています。徳田氏は、「比較的落ち着いている時に教育相談を充実させていれば、信頼関係を構築でき、予防的に機能でき効果的ではないか」と話されました。また、教育相談時に有効な言語スキルとして、「リフレーミング」を教えていただきました。日ごろから、これまでの枠組み(フレーム)とは違うポジティブな捉え方をしていく大切さを考えさせられました。

 寺川夫央氏の講義は、「チーム学校と教育相談の進め方を考える」と題して、グループワークを中心に行われました。参加者が3グループに分かれ、信原氏や徳田氏の講話の感想を共有したり、虐待対応や保護者対応についての事例検討を行ったりします。リモート参加者もひとつのグループをつくって参加しました。個人ワーク、グループワーク、全体でのシェア、寺川氏の解説という流れで行われ、大学生や現職教員、支援員、保護者など様々な立場から積極的な協議がなされました。質問事項なども多く出され、信原、徳田両氏の講話をさらに掘り下げることもでき、たいへん有意義なものとなりました。

 3日間にわたった講座も終了しました。受講したみなさんには、それぞれの立場・場所で、この講座で学んだことを生かしていただけることと思います。

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