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チーム学校スペシャリスト養成講座〔ICT支援 第3日目〕レポート

1月23日(土)にチーム学校スペシャリスト養成講座【ICT】の3日目が開催されました。新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、午前中はZoomによるオンライン研修、午後は愛媛大学教育学部附属小学校を会場にして対面・オンライン、両方のハイブリッド型で行われました。

 午前中は、愛媛大学の大西義浩先生に「ロイロノート応用編」の演習を設定していただきました。これまで、児童生徒の立場でロイロノートの活用方法を体験してきましたが、今回は指導者の立場で、アンケート機能を使った活動を行います。

参加者は6つのグループに分かれ、「クラブ活動選択」や「リクエスト給食の献立」などのアンケートを作成しました。そのアンケートを回収し、グループの代表が集計結果に解説を加えたり、シンキングツールを使って回答を整理したりしました。アンケート機能を使うことで、アンケートの回収や集計の手間や時間の節約になるだけでなく、児童生徒の主体性を育むような工夫した活動にもつながることを実感しました。

 午後は、附属小学校の3名の先生方からICT教育をどのように進めているのか、実践を中心にご講話いただきました。

まず、水口達也先生から、デジタル教科書の利用についてお話いただきました。デジタル教科書には、拡大機能や音声再生機能、参考資料機能などがあります。また、書き込みやその消去、保存する機能なども備えています。参加者も様々な教科のデジタル教科書を体験してみました。学習内容の動画が添付されていたり、速度を変えることのできる音声読み上げ機能が付いていたりします。デジタル教科書は、児童生徒一人一人の実態に合ったより深い理解につながるものだと再確認できました。

水口先生は理科のご担当で、書き込み機能を使って学習内容の焦点化・視覚化に活用されたり、ほかの教材(NHK for Schoolなど)とリンクさせて使用したりすることで、より学習効果を上げることができているということでした。

檜垣延久先生から、3年生のプロジェクト学習でのICT活用についてご紹介いただきました。「3花キラリポイント案内所!」の学習は、学校周辺や松山市のキラリポイント(おすすめのもの・こと、人、場所等)を紹介するものです。子どもたちは、様々な人と関わりながら、タブレットで写真や動画を撮ったりインタビューをしたりしました。また、その資料からスライドショーを作成し、AR(拡張現実)ツールで地図に張り付けてもいました。参加者も、子どもたちと同じようにスライドショーづくりを体験しました。

檜垣先生は「デジタルとアナログの融合が大切」とおっしゃっていました。直接人と関わったり、体を使って物を作ったりすることなども大切にしたいことです。学習の中にどうICTを位置付けるか、考えていきたいと思いました。

石﨑正人先生には、校務でのICT活用についてお話していただきました。附属小学校では「校務支援システム」が導入されており、成績処理等の教務関連事務、転出入や出席管理などの学籍事務、健康診断などの保健関係事務などが一元的に管理されています。関連情報は紐づけされていて、例えば通信簿に出欠席状況が反映されたりします。学内どこからでもアクセスでき、事務作業の負担軽減につながっているということでした。

学級では「学級掲示板」も活用なさっています。紙媒体の学級だよりと大きく違うのは、動画が載せられることやコメント欄で双方向のやり取りが可能だということでした。種々のカメラや手振れを補正するスタビライザー、映像を切り替えるスイッチャーなど、使用している機材の紹介もあり、興味深いお話でした。

3日間にわたった講座も終了です。来年度はギガスクール「元年」。受講したみなさんには、それぞれの立場・場所で、ICT支援にご活躍いただけることと思います。

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