体験プログラム活動報告2015 of 理科教育HP

2015年度理科観察実験体験プログラム活動報告

後期の体験プログラム

1月28日 第14回「ものの溶け方」  

CIMG0322.JPGCIMG0328.JPGCIMG0337.JPG1月28日の体験プログラムは,化学班が担当しました。テーマは,「ものの溶け方」で,実験の予想,結果のまとめ,考察は粒子モデルで考えました。内容としては,まず,水溶液の定義を押さえながら,溶けるという現象を粒子モデルで考えていきました。その後,溶けるのには限度があること,溶けやすさはものによって違うこと,溶ける量を増やすにはどうしたらいいかについて実験を通して学びました。10gを計り取れる容器を厚紙で作製し,時間を短縮するとともに,小学生にも適した実験の工夫が紹介できました。予想や考察の時間をしっかり取れ,受講者は溶けることについてよく考えられたようでした。参加者は,一般受講生が11名,アシスタントが12名の合計23名でした。
授業後のアンケート及び批評会では,良かった点としては,「一年間のプログラムを通して,粒子による説明が行われており,説明に一貫性があった」「実験中心で組み立てられていて,実験を行う前の予想やその理由を考えることを大切にしていたのが良かった」という意見があり,改善点としては,「スライドとワークシートにいくつか統一されていない点があった」「ビーカー内の水が温まるのに時間がかかるため,もともと温めた水を使えば良いのではないか」という意見がありました。


1月21日 第13回「放射線の科学」  

CIMG0270.JPGCIMG0279.JPGCIMG0282.JPGCIMG0303.JPG テーマは「放射線の科学」でした。このプログラムでは放射線とは何か、放射線の測定、放射線の利用などを理解することを目標にプログラムを行いました。
 まずは、放射線の定義を確認しました。次に、実際に霧箱で放射線の軌跡を見て、私たちの周りに放射線は存在しているということを確認しました。最後に、ガイガーカウンターという放射線の測定器を用いて、放射線の測定と遮蔽方法を確認し、まとめを行いました。参加者は一般12名、アシスタント11名の合計23名でした。

《工夫した点》
 放射線という難しいテーマなので、とにかくわかりやすくすることを目標に授業を行いました。その際に図をふんだんに用いたり、放射線の定義など前提をしっかりさせたりすることに気を付けました。また、霧箱の実験や放射線の測定実験など実感しやすいものを選びました。

《今後の課題》
 難しいテーマなので、知識の確認にワークシートを作るべきでした。また、時間が余ってしまったので、原子力発電所の仕組みを内容に入れるなどして内容を増やしていきたいと思います(ただし、原子力発電所を扱うときには配慮が必要)。


1月14日 第12回「魚の解剖」  

 1月14日は生物班が担当し、「ヒトの体のつくりとはたらき」をテーマとして行いました。前半はヒトの体の仕組みとして、呼吸、消化・吸収、血液循環の3つについて、各器官の働きを学習し、ヒトの消化管と同じ長さの紐を用いて各器官の長さを実感しました。後半は、ヒトの体のつくりを踏まえて予想をし、実際にカサゴの解剖を行い、各器官の観察やヒトとの比較を行いました。一般参加者が10名,アシスタント11名の計21名でした。
 プログラム後の反省会では、良かった点として、消化管を紐で作って見せたのは各器官の実際の長さを理解しやすかった。解剖では、アシスタントが十分に知識を持っていたことから手順がわからない場合や困った際にスムーズに支援ができていたことが挙げられた。改善点として、ヒトの体のつくりのところでは、消化や血液循環などについても実験を行ったり紹介できたのではないか、解剖の際に、衛生面や倫理面についてもっと配慮が出来たのではないか。という意見が挙げられました。



12月17日 第11回塩の教材化  

CIMG2699.JPGCIMG2703.JPGCIMG2718.JPGCIMG2726.JPG テーマは「塩の科学」でした。このプログラムでは、STEM教材(Science、Technology、Engineering、Mathに重点をおいた教材)の開発を目的として“塩”をテーマに行いました。
 最初に、塩の一般的知識や科学的知識を確認しました。次に、塩の生成過程でかん水をつくることを説明し、なぜかん水を作るかということをエネルギー比較を用いた実験により確認しました。最後に、塩の生成過程で結晶の形をコントロールしているということを、結晶の生成観察により確認し、まとめを行いました。参加者は一般14名、アシスタント17名の計31名でした。

《工夫した点》
 塩の生産過程からかん水をつくるところと、結晶の形のコントロールに絞って授業を組み立てました。また、いきなり塩の工業的生成方法を説明しても難しいと感じたので、最初に前提となる知識として、塩の一般的知識や科学的知識の説明をとり入れました。

《今後の課題》
 一部説明している部分が重なっていました。また、全体の流れを考えて、説明を省略してもいい部分があったように思うので、そういった箇所の訂正をする必要があると感じました。


12月10日 第10回十種雲形カードを作ろう  

CIMG2671.JPGCIMG2680.JPGCIMG2687.JPGCIMG2690.JPG 地学班が担当しました。テーマは「十種雲形カードをつくろう」でした。前期で行った気象観測スキルと関連させながら、雲のできる仕組みについて、実際に雲を作る実験を通して学んでいきました。またパワーポイントを用いて、雲のでき方について詳しく説明をしていきました。
後半では雲の種類や、名前の決め方について確認し後にカードを作っていきました。アシスタントの撮影した雲の写真をラミネートをしてリングで綴じることで、オリジナルの十種雲形カードを制作しました。
参加者は、一般受講生9名 アシスタント8名でした。

○活動後の反省
【良かった点】
 十種雲形カードは、作りながら学ぶことができる点と、持ち帰っても学ぶことができる点がよかったという意見がありました。また雲のでき方の説明については、ゆるキャラを用いて説明することで内容も分かりやすかったという意見がありました。

【改善点】
 飽和水蒸気量に関する説明は、例題なども取り入れるとよりわかりやすかったという点や十種の雲について、どれが重要なのか、特にどの雲を覚えておくと良いのか伝えていくとより良かったという意見がありました。

【先生から】
 先生からは、十種雲形カードの教材としての利点をしっかり説明すると良いという意見をいただきました。また、愛媛県の独自の気象(霧)や朝露といった身近な気象についても取り上げて説明するとより良かったのではないかとおっしゃっていました。

12月3日 第9回いろいろなものの温度と体積にはどんな関係があるだろう?  

12月3日の体験プログラムは,化学班が担当しました。テーマは,「ものの温まり方」で,ロウ・デンプンとヨウ素液・線香を用いることによって、金属・水・空気の温まり方を観察できるようにし、それぞれの特徴について粒子モデルで考えました。実験の予想を大切にし、演示実験から出てきた疑問を学生が実験するようにしました。
参加者は,一般受講生が11名,アシスタントが12名の合計23名でした。
授業後のアンケート及び批評会では,良かった点としては,「演示実験と学生実験が効果的に組み合わされていた」、「温度という見えないものを可視化していてわかりやすかった」、「粒子モデルのアニメーションがわかりやすかった」という意見があり,改善点としては,「ワークシートのまとめ部分が不足していた」、「工夫した点や伝えたいことなど授業者の視点をまとめて配布してあげると親切である」「ミスリードを入れたほうがよい」という意見をいただきました。





11月19日〜26日 第8回「月の観察 まとめ  

CIMG2498.JPGCIMG2502.JPGCIMG2506.JPGCIMG2508.JPG11月19~26日 「天体観測」
1週間、天体観測を実施しました。天候に恵まれない日も多かったため、なかなか月を観察することができませんでしたが、観察のできた日はきれいな月を見ることができました。参加者は少なかったですが、参加してくださった方には望遠鏡を実際に触りながら、観察のスキルについて確認しながら天体観測を行いました。

11月26日 第6回「月の観察 まとめ」
地学班が担当しました。テーマは「月の観察 まとめ」でした。1週間の月の観察を通して、月の位置の一日の中での変化、月の模様の変化、月の満ち欠け、月の位置の一日ごとの変化についてまとめていきました。月の満ち欠けについてモデル教材を使った観察実験を行いました。また今回のプログラムではパワーポイントのスライドや電子黒板、iPhone、AppleTVなどのICT機器も活用した授業を展開していきました。
一般参加者9名、アシスタント6名でした。

○活動後の反省
【良かった点】 
アシスタントからは、ICT教材が豊富に使われていた点や様々な情報がスライドで上手くまとめられていたという意見が挙げられました。知識が豊富で興味関心が引き付けられる内容であったという意見がありました。
【改善点】
月の満ち欠けに関するイメージをどう伝えていくかが難しいという意見を多くいただきました。月の満ち欠けのモデル実験の方法についてもアドバイスをいただきました。
プログラムの内容について、前期と重複する内容も多かった点も反省点です。
【先生から】
ICT教材やスライドなどは充実してきているので、教材の使い方とバランスについて考えていくとより良いものになるという意見をいただきました。教材についても豊富だが、選択や使い方についても考えていく必要があるとおっしゃっていました。
また、望遠鏡を使う意義についても、実感を伴った観察を行う上で大切であることを伝えていかなければならないという意見もいただきました。


11月22日 第7回重信川の自然  

IMG01915.jpgIMG01916.jpgIMG01918.jpgIMG01919.jpg 地学班と生物班が合同で担当しました。バスに乗って1日かけて、重信川の上流と下流を巡検しました。地学班は、主に岩石に関する内容を行いました。上流と下流における岩石の違いや見分け方を、実際に岩石を拾いながら観察していきました。重信川の上流では、角のとれていない石や割れやすい泥岩、花崗岩などを中心に見ていきました。下流では、上流との石の大きさや種類の違いに注目しながら観察していきました。先生からは、流れる水の働きと地形について説明していただきました。生物班は、上流では水生生物を、下流では海浜植物の観察を実施しました。上流では実際に水生生物を捕獲して観察しました。また下流では海浜を探索しながら海浜植物や海浜の生物の観察を行いました。地域の環境について知ることや、実際に実物を自分で採集しながら観察するという点でも、実りの多い活動となりました。一般参加者 2名  アシスタント 11名でした。




11月19日 第6回「月の観察 導入  

地学班が担当しました。テーマは「月の観察」でした。月の観察を行う上で、月に関する基本の情報について導入として行いました。また月の観察を行う上で観察のスキル、継続観察の重要性、望遠鏡の使い方について実際に外に出て、体験を行いました。また小学校で学習する星座や星座早見盤の使い方についても学習しました。
一般参加者17名、アシスタント13名でした。
○活動後の反省
【良かった点】 
 反省会ではアシスタントの方から、観察を行う前のプログラムとしては、興味関心を引き付けられるものとなっていたという言葉をいただきました。継続観察についてもしっかり説明していたので、観察をしてみたいと思うような内容となっていたという意見もありました。
【改善点】
 月の観察について、予想の段階で終わっていたため、新しく学んだ知識をワークシートに記入する場所がなかったという意見がありました。また望遠鏡の操作について、主担当のアシスタント同士で行い方を共有しておくべきであったという点も改善点でした。
【先生から】
 導入部分としては、今回の内容で良いが、ICT教材を導入で使うだけでなく継続的に使うことが重要であるというお言葉をいただきました。星座の話を取り入れたことは良かったので、天体観測の際にもしっかり説明をすると良いというアドバイスもありました。

11月12日 第5回「ヒトの体のつくりと運動  

㈰.JPG㈪.JPG㈫.JPG11月12日は生物班が担当しました。内容は「ヒトの体のつくりと運動」です。主な活動は、①ヒトのうでの模型づくり、②ニワトリの手羽先の解剖を行いました。
まず、ヒトのうでの模型づくりでは、3色のストローと2色のひもを使って、二の腕から手首までの骨格、筋肉を簡易的に再現しました。この模型では、ひじの関節の曲げ伸ばしの動きだけでなく、手首の関節のひねりなど、ヒトの体の滑らかの動きを見ることができると同時に、うでを曲げ伸ばしした際の筋肉の動きを観察することができます。課題としては、ひもの「弛み」と「張り」を、筋肉の「縮み」と「ゆるみ」に言葉を対応させる点、筋肉がどこの骨と接着しているのかに注目させることが挙げられました。
次に、手羽先の解剖では、ニワトリの手羽先がヒトのうでのどこにあたるのかを説明することで、完全にはうでの曲げ伸ばしと一致していないことを伝えました。解剖は経験の有無や丁寧さで実験時間の個人差が大きくなることを実感しました。今回は教師側として、授業に解剖を取り入れられるよう、皮膚の除去から行いましたが、実際に教育現場で行うとなると、大学生よりもさらに時間がかかると考えられるので、ある程度の皮膚や脂肪の除去は事前に行っておくのもよいと思います。また、筋収縮は生体反応なので、手解剖した手羽先の筋肉を引っ張ったり、骨格を動かしたりするのでは本当の筋収縮が見れるわけではないので、よりよい教材を探していきたいです。

11月5日 第4回「秋の生き物を観察しよう!  


10月29日 第3回「水溶液の性質  

CIMG2372.JPGCIMG2387.JPGCIMG2392.JPG10月29日の体験プログラムは,化学班が担当しました。テーマは,「水溶液の性質」で,ムラサキカイワレから抽出したアントシアニンを用いて,水溶液の液性を予測する方法について探究しました。まず,5つの液性におけるアントシアニンの呈色を観察し,次に,2価陽イオン(Mg2+,Ca2+)が含まれていた場合のアントシアニンの呈色を観察し,それをもとに,2種類のミネラルウォーターについて含まれるイオンを参考にして,呈色を予測し,検証しました。最後に,身の回りのもの(シャンプー,クレンザーなど)について呈色を調べました。指示薬を身の周りのものから作ることで,身の回りを科学的にみるアイデアを得るとともに,純物質ではない身の周りのものを用いたときの結果のあいまいさ,難しさを感じることができました。参加者は,一般受講生が16名,アシスタントが14名の合計30名でした。
授業後のアンケートでは,良かった点として,「塩化ナトリウムと食塩の工夫が良かった」「試薬と身近なものの双方のメリット・デメリットがわかった」「違った結果が出ても,きちんと説明があって,よく予備実験を行っていることがわかった」などが挙げられ,改善点としては,「パワーポイントの色」「弱アルカリ標準溶液の調製」などが挙げられました。

10月22日 第2回「音と光の実験室  

 10月22日の体験プログラムは物理班が担当しました。テーマは,「光と音の実験室」で,「音」では,伝わっていくために物体(媒体)が必要であることを理解できるように,糸電話をしてもらったり,音源を真空中や水中に入れて聞こえるかどうかを確認したりする活動を取り入れました。音は波の性質があり,縦波(粗密波)であることを観察できるように,風船の中に塩を入れ,風船内の塩の様子を観察した。この際に,声の高さでの塩の様子の変化にも注目して観察しました。「光」では,光の3つの性質である,光の直進,光の反射,光の屈折を理解してもらうために,光源装置と円形と台形レンズを用いた活動を行いました。そして,入射角が一定の大きさを越えると,全反射することを理解してもらうために,ペットボトルに切ったジャガイモを入れ,その中に水を入れ,様々な角度から観察したり,水の量を変えるとどのように違うのかを観察したりしました。光と音についての基本的な性質について,学習することができました。参加者は,一般受講生が16名,アシスタントが15名でした。

 良かった点として,糸電話で空気や紙コップが音を伝えるのを体験から理解した後に,真空中や水中など,様々な状態での音の伝わり方を思考してもらい,演示することで,音が伝わるためには,なにかの媒介が必要であることをしっかり理解してもらうことができました。光では,光の性質について,活動を通しながら理解することができました。

 改善点として,音が波であることをより理解しやすくするために,オシロスコープを風船電話と併用したり,塩の様子を観察しやすくしたりするために,透明度の高い風船を用いるなどの工夫が必要である。光では,全反射の説明が複雑になりすぎており,教科書での説明にのっとりつつ説明したほうがよかったです。また,今回は円形レンズの数が足りず,台形レンズで行ったのですが,円形レンズで行った方がわかりやすかったのと,台形レンズの向きを考慮できてなかったので,細かい点まで,しっかり予備実験で確認しておく必要がありました。

10月15日 第1回「ガイダンス  

DSC07462.JPGDSC07463.JPGDSC07469.JPGDSC07474.JPG平成27年度後期の理科観察実験体験プログラムが始まりました。アシスタント17名,一般参加18名の計35名の申し込みがありました。アシスタント,一般参加ともにいい学びの機会になると確信しています。将来の教職に活かせるようにがんばってください。


前期の体験プログラム

7月30日 第15回「光合成・昆虫のからだ(2回分)  

DSC07124.JPGDSC07150.JPGDSC07156.JPGDSC07158.JPG7月30日の体験プログラムは生物班が担当し、光合成と昆虫をテーマに学習を行いました。前半では光合成の仕組みを学び、まず日光(光エネルギー)と二酸化炭素についてオオカナダモとBTB 溶液を用いて確認実験を行いました。また、コリウスの葉を用いてエタノール脱色法を通して葉緑体でデンプンが生成されることの確認を行いました。後半では昆虫の体のつくりについて復習をし、実際に昆虫採集を行ってスケッチをしてもらい、昆虫と昆虫に分類されない虫について学習しました。今回の一般参加者数は15名、アシスタント数21名の合計36名でした。工夫した点としては、光合成の分野では「視覚的にわかる」ということに重点を置き、より興味を持ってもらえるような実験を選びました。昆虫の分野では事前に昆虫が見られる場所や見られる種類を確認し、円滑に活動を進められるようにしました。今後の課題としては、光合成の分野では「実験目的を明確に示す」「事前実験で正確な時間、濃度を測っておく」ということが挙げられ、よりスムーズに授業を進めるためにも改善していかなければならないと感じました。昆虫の分野では、観察の時間や周りの人が採取した昆虫との比較を行う時間をもう少しとることができればよかったと感じました。また、「呼吸」の分野に触れることができなかったので、活動数を踏まえたうえでの時間配分にも気を付けなければならないと思いました。



7月23日 第14回「川原の石を観察しよう  

DSC07074.JPGDSC07099.JPGDSC07110.JPGDSC07107.jpg地学班が担当しました。テーマは「川原の石を観察しよう」でした。実際に重信川で採集した岩石を用いて、ポイントを基に岩石を分類していきました。また流れる水のはたらきと関連させて、盛り土を使用したモデル実験や傾斜を使った体積の実験も実施しました。また地域性を生かした教材開発について、岩石を教材として活用するための方法についても紹介しました。地学というスケールの大きな分野をどのようにモデル化し、分かりやすくしていくかということについても考えることのできるプログラムとなりました。
一般参加者15名、アシスタント14名でした。
○活動後の反省
【良かった点】 
盛り土のモデル実験が、昨年の反省も踏まえて改善されていた点や、実際に岩石に触って活動できた点が良かったという意見が挙げられました。
【改善点】
地層の実験について、数日後の物を見せるのであれば実物だけでなく動画などで示すとよかったという意見や泥岩の割れやすさに着目するだけでなく、他の岩石についても取り上げるべきだったという意見が出ました。
【先生から】
岩石を分類する際に、分け方をもっと工夫すべきであったこと天について指摘していただきました。また岩石を割る際の注意事項についての指摘もありました。
盛り土のモデル実験では流路に分かりやすく札をつけておいた点もよくバージョンアップしていた点や観察する際に視点について述べられていました。





7月16日 第13回「光合成について知ろう!」  

台風襲来により休講となりました。今回の内容は第15回目の分と併せて7月30日に開催しました。




7月9日 第12回「空気、水、金属と温度の関係は?}  

DSC07027.JPGDSC07040.JPGDSC07046.JPGDSC07062.JPG テーマは「空気、水、金属と温度の関係は?」でした。このプログラムでは、粒子概念を用いて空気や水、金属についての理解を深めることを目標としました。
 まずは、前回の復習を取り入れ、空気の温度変化と体積の関係について実験をしました。次に、水の温度変化と体積の関係を温度計の実験で、空気と水の温度による体積変化の違いを噴水の実験で学習しました。その後、金属球の温度による体積変化の実験をし、最後にまとめをしました。参加者は一般16名、アシスタント22名の計38名でした。

《工夫した点》
 前回とのつながりを意識してプログラムを作りました。説明だけでなく様々な実験を行い、興味を持ってもらえるようにしました。また、パワーポイントを用いて、粒子の動きをわかりやすく表現し、理解度の向上を目指しました。化学班で前期最後のプログラムということだったので全体のまとめを取り入れました。

《今後の課題》
 実験中にでた誤差の取り扱いに困る場面があり、また、実験で想定外のことが起こった時の対応が不十分でした。予備実験をしっかり行い、想定外のことをできるだけ無くしておくことが大事だと思いました。また、生徒間の活動を取り入れられなかったのも今後の課題です。




7月2日 第11回「電気と磁気のコラボレーション  

DSC06993.JPGDSC07021.JPGDSC07022.JPG今回は、“電気と磁石の働き”というテーマで行いました。まず初めに、磁石の性質や磁界について理解してもらいました。磁界が広がる様子は、ビニタイを用いて、3次元的に広がっていることを観察を通して理解してもらいました。次に、電磁石の内容について学習しました。ここでは、電磁石の強さがコイルの巻き数や電池の数に影響することを学習しました。磁石との関連を持たせるために、磁界の向きを右ねじ(右手)の法則を用いて説明しました。最後に、磁石と電磁石の両方と関連するモーターについて学習しました。ここでは、モーターの仕組みについて説明した後、簡易モーターによる演示実験を行いました。今回の参加者は、一般15名、アシスタント25名の計40名でした。

〈工夫した点〉
 磁界が二次元的でなく、三次元に広がっていることを視覚的に理解できるような活動を取り入れました。電磁石の実験では、実験のデータを整理し、受講生に配布するようにしました。モーターでは、普段観たことのないモーターを分解した写真を観てもらうことで、モーターに興味を持てるようにしました。

〈今後の課題〉
 活動内容を入れることで、それに関わる理論が多く、時間配分や活動等を取捨選択が必要であり、時間内で、しっかり終えるようにする必要があります。また、活動による教材や道具を取捨選択し、授業準備やスライド作成をしっかり行っていく必要があります。苦手意識の多い物理分野を身近に感じてもらえるようにプログラムを通じて改善していけるようにしていきたいです。




6月25日 第10回「空気と水の性質  

2015-06-25 13.06.50 座学の様子.JPG2015-06-25 13.25.04 机間指導の様子.JPG2015-06-25 13.28.51 実験中(注射器の実験).JPG2015-06-25 13.46.26 実験中(液体窒素).JPG テーマは「空気と水の性質」でした。このプログラムで統一させたことは、粒子概念を用いて空気や水についての理解を深めることです。
 まずは、前回の復習を取り入れました。空気の存在を、風船を用いて膨らます前と膨らませた後の質量変化から見出しました。次に、空気と水の性質の違いを注射器と風船を用いて粒子間の距離の観点から学習しました。その後、液体窒素を用いて液体と気体の性質の違いを、実験を通して実感しました。参加者は一般10名、アシスタント24名の計34名でした。
《工夫した点》
 今回は前回とのつながりを意識してプログラムを作りました。説明だけでなく様々な実験を行い、興味を持ってもらえるようにしました。また、パワーポイントを用いて、粒子の動きをわかりやすく表現し、理解度の向上を目指しました。次回の「空気,水金属との温度の関係は?」へのつながりも意識しました。
《今後の課題》
 今回は主に粒子概念を用いて授業を進めていきました。受講生が予想する際に、受講生の人がどのような予想をしているのか、どう考えているか取り上げて展開していくことが今後の課題である。今後は、粒子概念を小学生対象に教える際に、単位面積あたりの当たる粒子の数と気体の粒子の動くスピードの変化などを関連付けて考えられるようにしたいです。




6月18日 第9回「気象観測基本スキル  

DSC06876.JPGDSC06890.JPGDSC06910.JPGDSC06858.jpg地学班が担当しました。テーマは「気象観測スキル」で、気象観測の要素である“気温、風速、風向”などの測定方法について実践を交えながら活動を行いました。プログラムでは、簡易の風向計や百葉箱の制作活動を行い、実際に制作した物を使用して測定も実施しました。今回は教育学部棟の屋上で気象観測を実施しました。屋上には気象観測機器の「ウェザーステーション」もあり、そのデータとも比較する活動も行いました。最後にはお天気クイズも行いました。
一般参加者17名、アシスタント12名でした。
○活動後の反省
【良かった点】
良かった点では、活動や工作が多く内容として充実していたことや、実際のデータと測定したデータを比較する点が良かったという意見が挙げられました。説明も丁寧だったという意見も多くありました。
【改善点】
実際に学校で行う場合はどうするのかという意見や温度計の使用方法について指摘がありました。また活動は多かったが説明ももう少しあってもよかったという意見がありました。
【先生から】
 簡易百葉箱について、教材としてそのまま使うのではなく改良点も考えながら行うこと個が望ましいというご意見を頂きました。また自然現象は人々の知恵や、文化的なことと結びつきが強いので、調べていくとよいといった意見を頂きました。




6月11日 第8回「メダカについて知ろう!  

DSC06646 (2).JPGDSC06702 (1).JPGDSC06715.JPGDSC06675 (1).JPG6月11日は生物班が担当し、「メダカについて知ろう!」をテーマとして活動を行いました。前半はメダカの発生の様子を学び、実際のメダカの卵を双眼実体顕微鏡を使って観察したり、ミルソーに入れた稚魚の観察を行ったりしました。後半はメダカが水中で食べているとされる微生物について学びました。プレパラートを作り光学顕微鏡を使って微生物を観察しました。一般参加者が13人、アシスタントが16人の計29人が参加しました。
 プログラム後の反省会では、良い点として実物を見ることで感動を与えることができた、注意すべき点として、より多くの物を観察してもらうために見えたものの共有を行うべきであった、写真は分かりやすいものを使用するべき、などが挙げられた。






6月4日 第7回「電気のはたらき  

電気1.png電気2.png電気4.png電気3.png 6月4日は,物理班が担当し,「電気のはたらき」をテーマとして行いました。前半は,主に回路について行いました。切断した豆電球を用いて内部の構造を観察し,電気を通す性質,通さない性質をどのように応用することで回路ができあがっているのかを考えました。後半は,電球の光を明るくする為にはどうしたらよいかについて仮説を立てて,実験しました。ショート回路,発光ダイオードについても扱いました。一般参加者が20名,アシスタント参加者が20名の計40名でした。
プログラム後のアンケートでは,よかった点としては,「豆電球の中身とソケットを観察して回路がわかった」「黒板やホワイトボードに生徒の意見を集めていた点」「ショート回路の危険さがわかった」などが挙げられ,改善点としては,「シャープ芯が金属ではないのに電気を通すものであったことへのフォローが必要」「並列,直列における電圧の説明が難しいので工夫が必要」「豆電球の規格を確認しておく必要がある」「時間的な計画が悪い」という意見が挙げられました。




5月28日 第6回「天文観測スキル、惑星と月  

DSC06524.JPGDSC06538.JPGDSC06547.JPGDSC06567.JPG地学班が担当しました。テーマは「天文観測スキル、惑星と月」ということで、天文を観測する際のポイントやスキルを学びました。高度の測り方やスケッチの際に必要な情報を整理しました。また惑星や月に関しては、天体をより身近に感じることのできるようにモデル実験や体験活動などを織り交ぜながら学んでいきました。後半は望遠鏡を実際に扱うグループと、月齢早見板を作成するグループの2つに分かれて活動を行いました。
一般参加者20名、アシスタント21名の計41名でした。
○活動後の反省
【良かった点】
・体験活動が多かった、パワーポイントの図や表が良かった。天文ガイドブックがよくできていた、望遠鏡の使い方が分かりやすかったなどの意見がでました。
【改善点】
・惑星の体験活動の際の全体の声かけが少なかった、モデル実験の8ポールスチロール球が小さくて見づらかったなどが挙げられました。
【先生から】
・先生からは、地学の特に天体分野は難しく、敬遠してしまう先生が多いということ、そのことを考えて、しっかり知識を身に付けることや、観察をしっかり行うことの重要性について述べられました。
5月25~28日 天体観測
 5月25日(月)から5日間、教育学部2号館前で天体観測を実施しました。天候不良で1日のみ実施できませんでしたが、多くの日で月や金星、木星を観察することができました。実際に望遠鏡を使用しながら、学ぶことでより天体への興味が深まっているようでした。
受講生に限らず、近くを通りがかった学生や、現職の小学校教員の方も一緒に観察することができ、有意義なものとなりました。




5月21日 第5回「チョウの飼育、種子の発芽条件を調べよう!  

CIMG8355.JPGCIMG8359.JPGCIMG8378.JPGCIMG8386.JPG5月21日は生物班が担当し、「チョウの飼育、種子の発芽条件を調べよう!」をテーマとして行いました。前半は昆虫の中でも特にチョウに絞って体の構造や生態について学び、実際にアゲハチョウの卵や幼虫を採取しに行く活動を行いました。後半はエンドウの種子を用いて、光や水、空気などさまざまに条件を変えた対照実験を行い、それらの条件に着目しながら発芽に必要な条件について結果から発見できるような活動を行いました。一般参加者が15名,アシスタント23名の計38名でした。 プログラム後の反省会では、良かった点として、当初予定していたモンシロチョウの幼虫が採取できなかったため、代わりにアゲハチョウの幼虫をことができたこと、対照実験を通して条件を整理しながら理解することができたことなどがあり、改善点として、継続観察の指示が行き届いていなかったこと、実験の手順が複雑で簡略化するべきであったこと、などの意見が挙げられました。




5月14日 第4回「てこやゴムのはたらき  

てこ1.pngてこ2.pngてこ3.pngてこ4.png5月14日は,物理班が担当し,「「てこ」や「ゴム」のはたらき」をテーマとして行いました。前半は,てこについて,巨大てこを用いて実感し,次に手作りてこを用いて距離とおもりの数を数値的に調べ,関係を数式で表しました。後半は,ゴムについて,まず,身近に使われているゴムについて例を考えました。ゴムで走らせる車を作成し,走らせることで,ゴムの数・伸びと力の強さの関係を実感しました。一般参加者が22名,アシスタント参加者が22名の計44名でした。
プログラム後のアンケートでは,よかった点としては、「活動が多く飽きさせない工夫がされている」「条件制御について詳しく行っていた」「1人に1つ用意されていて全員が参加できた」などがあり,改善点としては,「車の質によって走る距離が変わるので班の平均をとるのは難しい」「距離と重さの規則を発見できるようにもっていけば良かった」「時間配分が調節できていなかった」などの意見が挙げられました。




4月30日 第3回「ものと重さの関係は?  

図1.JPG図2.JPG図3.JPG図4.JPG図5.jpg テーマは「ものと重さ」でした。まずは物質が粒子でできていることを理解してもらいました。次にスパゲッティを半分ずつに折る実験より,質量は小さくなってもなくならない実験をしました。その後,水と空気を粒子で表現したうえで密度について学習しました。密度の学習後は,密度の違いにより虹をつくる実験を行いました。参加者は一般28名,アシスタント21名の計49名でした。
《工夫した点》
 昨年度のプログラムより粒子を用いて物質について考える取り組みを入れました。具体的には,空気と水の違いを粒子を用いて受講生に考えてもらいました。次回の化学班の「空気と水の性質」との接続も意識して今回のプログラムを作っています。
《今後の課題》
 小学校の現行の学習指導要領では粒子を柱とした内容の構成が見受けられます。小学校の先生も「粒子」といった科学の基本的な見方や概念の獲得が求められています。そこで,先生を目指す受講生には粒子を用いて身近な現象について考える力を獲得してもらいたいと思います。今後も化学班は「粒子を用いて現象を考える力」を伸ばすプログラムを作っていくことを心掛けます。




4月23日 第2回「生物的領域の観察・実験の基本スキル  

DSC_0009.JPGDSC_0014.JPGDSC_0018.JPGDSC_0023.JPG4月23日は生物班が担当し、「生物的領域の観察・実験の基本スキル」をテーマとして行いました。前半は植物のスケッチの方法、生物の写真の撮り方のポイントを学び、実際にアラカシの葉を鋸歯(葉っぱのギザギザ)に注目しながらスケッチを行い、また、外に出て植物の写真の撮影を行いました。後半は植物の育て方とメダカの雌雄の見分け方などを扱い、継続観察を行うホウセンカの種まきや、雌雄のひれの形の違いに着目してメダカの観察を行いました。一般参加者が27名,アシスタント29名の計56名でした。
プログラム後の反省会では、良かった点として、メダカの観察について、メダカのオスの背びれの形と生殖行動との関わりを動画で見ることによって、体の構造を理由とともに理解することができた。内容ごとに活動があり、実際に見て、触れて学習することができた。などがあり、改善点として、生物写真を撮りに行く際に、目的をしっかりと提示しておくべきであった。活動が長引くことがあったことから、各活動の時間を十分に計画しておき、受講者に伝えておくといいのではないか。などの意見が挙げられました。




4月16日 第1回「ガイダンス  

IMG_3527.JPGIMG_3535.JPGIMG_3539.JPGIMG_3544.JPG平成27年度前期理科観察実験体験プログラムのガイダンスを実施しました。33名のアシスタントが,物理的領域,化学的領域,生物的領域,地学的領域の4グループに分かれて教材開発とプログラムの実施を行っていきます。一般参加者の登録は44名でした。アシスタントの学生,一般参加の学生,教員と共におもしろい理科授業を考えていけたら思います。







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