2011年度理科観察実験体験プログラム活動報告
後期の体験プログラム
2月2日 第14回「2011年度理科観察体験プログラムまとめ」
これまでのプログラムの参加者は延べ人数で,前期13回で472名,後期13回で319名で,合計で約800名の参加がありました。また,最後に認定証書の授与を行いました。前期出席率が70%以上の学生10名,後期出席率が70%以上の学生13名,前期後期通しての出席率が70%以上の学生11名の計34名に認定証を授与しました。また,他学部の学生で上記の出席率には満たなかったものの3回以上の出席をした学生(5名)には特別賞を授与しました。さらに一般学生,他学部の学生,アシスタントの学生,現職の大学院生のそれぞれ1名についてもっとも出席率が高い学生に優秀賞を授与しました。来年度はさらに学生を主体としたプログラムへと発展,深化させていきたいと考えております。
1月26日 第13回「十種雲形カードを作ろう」
後学期第13回目のテーマは「十種雲形カードをつくろう」で,十種雲形のそれぞれの写真に解説のカードを付けて,ラミネート加工した教材を作製しました。今後,学生達が自主的に雲を観察し,このカードの内容を自分たちの手で充実させてくれると思います。今日の参加者は一般15名,アシスタント11名の計26名でした。(実施担当:佐野 栄)
1月19日 第12回「放射線の科学」
「放射線の科学」というテーマで,福山先生がご担当されました。霧箱によるα線の可視化を行い,実感を伴った放射線の理解がなされていたようです。また,本プログラムの実施においては,四国電力の協力を受けております。放射線測定装置等の貸し出しや放射線に関する各種資料の提供を受けております。今回の参加者は,一般17名,アシスタント10名の計27名でした。(実施担当:福山隆雄)
1月12日 第11回「微生物の観察・生物どうしのつながり」
後学期第11回目のテーマは「微生物の観察・生物どうしのつながり」で,ミジンコ,ゾウリムシ,ボルボックスなどの微生物を実際に観察し,肉眼,実体顕微鏡,光学顕微鏡でどのように見えるのかを確認しました。また,接眼レンズからデジタルカメラで撮影する方法で顕微鏡写真の撮影も試みました。添付の写真は学生が上記の方法で撮影したものです。参加者は一般が13名とアシスタント9名の計22名でした。(実施担当:家山博史・日詰雅博・向 平和)
12月22日 第10回「水溶液の性質」
第10回目の理科観察実験体験プログラムは「水溶液の性質」というテーマで,4回生の段王さんが担当しました。前回に続き,学生が講師を務める形式でおこなわれました。ムラサキカイワレやムラサキキャベツから抽出したアントシアニンの呈色反応について実験を行いました。参加者は一般15名,アシスタント4名,講師の段王さんの計20名でした。(実施担当:段王里菜)
12月15日 第9回「エネルギーと環境に関する実験教材」
後学期第9回目の理科観察実験体験プログラムは,「エネルギーと環境に関する実験教材」というテーマで光電池や風力発電について実施しました。今回は,大学院生の清家さん,岡下さん,杉原君,エイプリルさんが講師役を務めました。大学院生が多くの時間と労力を費やして作成した教材はたいへんすばらしく,参加した学生は大いに学べたようです。参加者は一般24名,アシスタント11名,講師役大学院生4名の計39名でした。大学院生が講師役を務めるという,新しいスタイルの体験プログラムで,アシスタント,参加者共に刺激を受けたようです。(実施担当:清家 稔・岡下祥子・杉原慶一・Hiwatig April Daphne F.)
12月8日 第8回「ものの溶け方」
後学期第8回目の観察実験体験プログラムは,「ものの溶け方」ものの溶け方をテーマに実施しました。
学生達は砂糖が溶ける量に驚き,粒子モデルで説明する重要性を実感していたようです。
参加者は一般11名,アシスタント8名の計19名でした。(実施担当:大橋淳史)
11月29日〜 第7回「月の満ち欠けと月面の見え方の変化を観察しよう」
月の観察の第2回目は,天候不順のため,期間中3回しか観察を行うことができませんでした。12月に入りだいぶ冷え込みが厳しくなってきたせいか,参加者も少なかったようです。それでも,少しでも月が見える日には複数名の学生が集まり,月の観察を行いました。今回は,デジタルカメラを持参し,写真撮影を行う学生もおり,自発的な活動が行えるようになってきました。また望遠鏡の設置から調整,天体の導入,片付けまで,全て学生で行えるようになりました。参加人数は,一般10名,アシスタント5名程度でした。アシスタントの参加が少なかったようです。また理学部からは毎回必ず参加する熱心な学生もいました。(実施担当:佐野 栄)
11月26日 第6回「地域の自然を観察しよう:重信川の自然観察(生物・地学)」
大学のマイクロバスを使用して,1日かけて重信川上流と河口の2カ所で自然観察を行いました。参加者は一般8名(現職教員含む),アシスタント6名の計14名でした。川の上流と下流の岩石の形状や大きさの違い,川に生息する生き物の観察を行いました。中には,上流の川原でヨシノボリや沢ガニを捕獲する学生もいました。河口域では,淡水と海水が混ざる特殊な環境で生息する植物や動物を観察することができました。当日は天候に恵まれ,絶好のフィールド日和で楽しい一日を過ごすことができました。(実施担当:日詰雅博・家山博史・佐野 栄)
11月24日 第5回「秋の生き物を観察しよう」
テーマは「秋の生き物を観察しよう」で,城山のドングリを中心に自然散策を実施しました。
参加者は一般13名,アシスタント10名の計23名でした。ドングリを拾うのに夢中になっている学生が多く,附属の実習を経験した学生は,実習前に経験しておけばよかったと感想を述べているものもいました。(実施担当:日詰雅博・家山博史・向 平和)
11月17日 第4回「ヒトの体のつくりと運動」
テーマは「ヒトの体のつくりと運動」で,うでの模型づくりとニワトリの手羽先の解剖を実施しました。参加人数は一般20名,アシスタント10名の計30名でした。参加者達は筋肉と骨のつながりについて体験的に学べたようです。(実施担当:家山博史)
10月31日〜 第3回「月の満ち欠けと月面の見え方の変化を観察しよう」
天体望遠鏡による月の導入の練習学生が撮影した月面写真夕方の月の位置の観察と天体望遠鏡による月面の観察を実施しました。参加者は一般5名,アシスタント11名の計16名が参加しました。また,通りがかりの学生も観察していました。10月31日から11月10日の間の8日間を予定していましたが,天候の関係で4日間観察ができました。ほぼ,毎回参加し,月の満ち欠けと見える位置の変化をしっかりと観察できている学生もいたようです。また,天体望遠鏡では,月面の他にこと座の二重星や木星の観察も行いました。参加者は普段何気なく見ている月がこんなに美しいのかと感動し,アシスタントは天体望遠鏡の使い方をある程度習得しているようでした。(実施担当:佐野 栄)
10月27日 第2回「いろいろなものの温度と体積にはどんな関係があるだろう?」
後学期第二回目の体験プログラムは,温度とものの体積の関係について観察,実験を行いました。二酸化炭素の液化やガリレオ温度計の作製など参加者は楽しみながら学んでいたようでした。液体窒素を用いた実験は特に盛り上がっていました。参加者はアシスタント10名,一般17名の計27名でした。(実施担当:大橋淳史)
10月20日 第1回「光と音の実験室」
参加者は一般25名,アシスタント16名の計41名の参加でした。福山先生がご担当で,光と音に関する観察実験を行ったようです。学生も楽しみながら学べているようでした。後学期からは特にアシスタントの学生や院生にも牽引役をになっていただき,リーダーとしての意識を高めるようにしています。今回は大学院生の杉原君にも活躍していただきました。次回以降も,アシスタントの積極的な協力を期待しています。(実施担当:福山隆雄)
前期の体験プログラム
7月21日 第13回「これまでの観察結果をまとめよう!」
参加者は一般5名,アシスタント5名の計10名でした。
今日は愛媛県の教員採用試験があり,また,前期の試験が近づいているためか少人数の参加でした。「これまでの観察結果をまとめよう!」というテーマでこれまで継続観察したことについて振り返り,後半は昆虫の観察を行いました。学生は昆虫採集が楽しかったみたいでショウリョウバッタ,クマゼミ,アキアカネ,イトトンボ,アシナガバチ,エンマコオロギなど捕まえていました。今日で前期の観察実験体験プログラムが終了しました。何かと不手際があったと思いますが後期もよろしくお願いいたします。
7月14日 第12回「てこやゴムのはたらき」
第12回目の理科観察実験プログラムは,「てこやゴムのはたらき」について実施しました。ゴムを使ったおもちゃづくりやてこのはたらきを実体験し,簡易なてんびんの作製を行っていました。二人の学生が,バットの先の部分と握りの部分をそれぞれ持って,反対方向に回す力くらべの実験では,皆,顔を真っ赤にして真剣勝負をしていました。盛りだくさんの実験や体験をつうじ,学生は楽しそうに学んでいました。参加者は一般13名,アシスタント13名の計26名でした。(実施担当:福山隆雄)
7月7日 第11回「光合成とだ液のはたらきに関する実験」
内容は光合成によって合成されたデンプンを検出する方法として,たたき染めとエタノール脱色による方法の2種類の方法で実施し,光が当たった葉でデンプンがつくられていることを確認しました。また,だ液によるデンプンの分解をヨウ素デンプン反応とベネジクト液による糖の検出で確認しました。最後に,空気中と呼気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を気体検知管で確認しました。基本的な実験でも良い結果が得られないことやガスバーナーや気体検知管などの使用方法の確認もできたのではないかと思います。今日の参加者は一般9名,アシスタント15名の計24名でした。教員採用試験が近づいて来たためか,一般の4年生の姿が無くなった気がします。(実施担当:向 平和)
6月30日 第10回「ものの重さと種類,そして性質について知ろう!」
第10回目の理科観察実験体験プログラムでは,物質の性質と状態に関する内容で実験を行いました。水が何度で氷に変化するのか測定したり,分子模型を作製したりしました。水の状態変化に関する実験では,水が氷になる温度が予想していた値とは異なっており,あらためて科学のおもしろさを実感したようでした。また,スーパーボールを使った分子模型の作成にあたっては,教育現場での材料調達のコツやコスト削減の工夫に関する紹介もなされました。作成された色鮮やかな分子模型を完成することができました。今回は,当日附属中学校の研究大会があり参加できなかった学生が多かったようです。一般参加者13名,アシスタント10名の23名の参加でした。(実施担当:大橋淳史)
6月23日 第9回「電気と磁石のコラボレーション」
第9回の理科観察実験体験プロフラムでは,「電気と磁石のコラボレーション」というテーマで電磁石,モーターの作製を実践しました。今回の内容は第6回目「電気のはたらき」の内容の延長線上に位置付けられます。モーターは,コイルを巻く作業から行ったため,参加者はその仕組みをよく理解できていたようでした。参加者の多くは女子学生で,あまりモーターなどに触れる機会が少ないだけに,皆興味を示していたようです。今回は同時間帯に小学校教育実習の事前指導があり,最も参加が多い3年生が参加できなかったためいつもより少なめでした。一般参加者10名,アシスタント12名の合計22名の参加でした。(実施担当:福山隆雄)
6月16日 第8回「空気と水の性質」
第8回理科観察実験体験プログラムでは,「空気と水の性質」について観察・実験を行いました。まず,担当の大橋先生から当該単元の新指導要領での取り扱いのポイントや指導上の留意点について説明がなされました。その後,シリンジを使用して水の性質について実験を行い,さらにプラスティックバッグを用いた空気の性質に関する実験が行われました。準備されていたワークシート類を有効に活用していて,受講生には大変理解しやすい内容だったようです。参加者は,一般学生24名,アシスタント16名,合計40名でした。(実施担当:大橋淳史)
6月9日 第7回「川原の石を観察しよう」
重信川の川原の石を観察しています火山灰の洗い出しをしています第7回理科観察実験体験プログラムでは「流れる水のはたらき」「土地のつくり」について観察・実験を行いました。まず,「地球」分野での小学校5・6年の単元における内容の取り扱いについて説明がなされ,その後,松山市内を流れる重信川の川原の石の観察を行いました。川原の石の形状や触った感覚,色,模様など,実際に石を触れたときの感覚を体験しました。その後,岩石の名前をみんなで考えました。参加者は,観察にもとづいて岩石名を答えられるようになりました。さらに,「土地のつくり」では,火山のはたらきでできた火山灰とそれを含む地層の粒子の観察を行いました。火山灰の洗い出しを行った後,双眼実体顕微鏡で粒子を観察し,火山のはたらきと水のはたらきでできる粒子の形状の違いを観察しました。今回は裏番組で教育実習関係のガイダンスが行われていたため参加者がいつもより若干少なめでした。アシスタント17名,一般参加者12名の計29名でした。(実施担当:佐野 栄)
6月2日 第6回「電気のはたらき」
福山先生による指導要領改訂の説明第6回「電気のはたらき」豆電球と乾電池のつなぎ方電気を通すものを調べている様子
第6回目の理科観察実験体験プログラムでは,「電気のはたらき」について実験を行いました。まず,担当の福山先生より,新指導要領の内容に関する説明が行われ,その後,豆電球と乾電池のつなぎ方に関する実験が行われました。乾電池の数や配線の仕方による豆電球の明るさの違いを確認しました。その後,電気を通すもの,磁石にくっつくものに関する実験を行いました。簡易検流計を作成し,私たちの身のまわりのもので電気を通すもの,通さないものを探す体験を行いました。今回は,同時間帯に附属学校教育実習の事前指導やマナー講座,愛媛県教員採用試験説明会等が開催されていたため,参加者は一般15名,アシスタント16名の計31名でした。(実施担当:福山隆雄)
5月26日 第5回「魚の解剖・メダカの発生の観察」
第5回「魚の解剖・メダカの発生」家山先生による作業手順の説明メダカの発生の様子を双眼実体顕微鏡で観察しています魚の解剖をしています
第5回目の理科観察実験体験プログラムでは,「魚の解剖」と「メダカの発生の観察」を行いました。まず,担当の家山先生により,解剖の手順とメダカの発生に関する説明があり,その後,実際にメダカの発生の様子を双眼実体顕微鏡で観察しました。ちょうどメダカが卵から稚魚にかえる直前の様子を観察することができました。その後,用意したカサゴの解剖を行い,中には初めての体験で恐る恐る解剖をおこなう学生も見受けられました。参加者にはよい体験になったものと思われます。今回は一般参加者22名,アシスタント18名の計40名の参加となりました。(実施担当:家山博史・向 平和)
5月19日 第4回「チョウの飼育・植物の発芽条件を調べよう」
第4回 アオムシを探しているところアオムシを探しているところ種子の発芽実験の準備
第4回目の理科観察実験体験プログラムでは「モンシロチョウの飼育」と「種子の発芽実験」について観察やそのための準備を行いました。初めに大講義室で担当教員による説明が行われ,その後,屋外に移動し,モンシロチョウの卵や幼虫を探しました。キャベツなどの葉にはモンシロチョウの卵が植え付けられていて,葉ごと採卵し,飼育ケースに採集しました。中には,すでに幼虫に成長しているものも観察できました。これから,サナギ,成虫への成長を観察していきましょう。
その後,室内に移動し,インゲン豆等の種子をプラスチック容器に入れ発芽条件を設定しました。さて,いつ頃,また,どのような条件に植えた種子が発芽するか楽しみですね。
参加者は,一般24名,アシスタント20名の計44名でした。(実施担当:向 平和)
5月12日 第3回「天文・気象観測の基本スキル」
第3回 月の満ち欠けを観察している様子月齢早見盤の作成メダカの水槽の清掃作業
第3回目の理科観察実験体験プログラムは地球領域の内容で行われました。当初,天体望遠鏡による月の観察スキルについて行う予定でしたが,あいにく当日は雨天であったため,予定を変更して大講義室で雲の観察の仕方のコツと模型を使った月の満ち欠けの観察,さらに,月齢早見盤の作成を行いました。参加者は,一般33名,アシスタント13名の計46名でした(アンケート提出者数に基づく)。参加者は,月の満ち欠け実験では,太陽と地球,月の位置関係と月齢の関係を興味深く観察していました。また,月齢早見盤を作成し,自分の誕生日や指定された日にちの月齢を探しました。参加者が,月の満ち欠けについて理解が深まってくれたら幸いです。また当日は,プログラム終了後,第1回目から始めたメダカの水槽の掃除を行いました。アシスタント,一般参加者を問わず,協力して清掃作業を行いました。(実施担当:佐野 栄)
4月28日 第2回「水と空気は何からできているんだろう」
第2回「水と空気は何からできているんだろう」全体説明虹色の水溶液作成中虹色の水溶液作成中
第2回目の理科観察実験体験プログラムは粒子領域の内容で行われました。まず,「ものの重さを比べてみよう」では,様々な物質の重さを量りました。続けて,「色つき食塩水を使って虹をつくろう」では,濃度の異なる様々な色つきの食塩水を濃度の濃いものから順番にメスシリンダーに加えることによって虹色の食塩水を作成するというものでした。今回のプログラム参加者は,一般受講者28名,アシスタント13名,合計41名でした。当日は,同時間帯に地域連携実習のガイダンスが開催されていたため参加者は少なかったのですが,皆虹色の食塩水を自分でつくれたときには歓声が上がっていました。(実施担当:大橋淳史)
4月21日 第1回「生物的領域の観察・実験の基本スキル」
第1回「生物的領域の観察・実験の基本スキル」全体説明メダカの雌雄の見分け方の説明観察用植物の種まき
いよいよ観察実験プログラムが始まりました。4月20日まで参加募集をしていたのですが,何と,希望者は教育学部内外から,一般受講者71名,アシスタント25名,合計96名の申込がありました。当初,このプログラムは理科教育実験室を中心に行う予定でしたが,急遽会場を変更して教育学部大講義室で最初の説明を行い,その後,2つのグループに分かれて実験観察を行いました。生物領域のスケッチの仕方,生物写真の撮り方,自然観察ノートのとり方などの基本スキルの説明後,メダカの飼育・雌雄の見分け方,四季をつうじた植物の観察のための種まきなどを行いました。実験アシスタントもよく活躍してくれて無事第1回目が終了しました。(実施担当:向 平和・日詰雅博・家山博史)